「ベター・コール・ソウル」S4E1「煙」の葬儀でかかっていた曲が、わりと意味深

葬儀のシーンでかかっていた音楽は、シーズン2でチャックがピアノで弾いていたものですが、この曲にはいろんな意味が込められていたようです。

以下「ベター・コール・ソウル」S4E1までと「ブレイキング・バッド」のネタバレを多々含みます。未見の方はご注意!

S2E2「クリームパイ」冒頭にチャックがピアノを弾いているシーンがありましたが、チャックの葬儀でかかっていたのはその時チャックが弾いていたのと同じ曲「シシリエンヌ(Sicilienne)」でした。
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレがあるオペラのために書いたというこの曲。2つの意味でチャックの想いを表していたようです。

Gabriel Fauré – Sicilienne, for cello & piano, Op. 78 via Youtube

もともとチェロとピアノのために作曲されていた

この曲は、もともとチェロとピアノのデュオを想定して作曲された曲だそうです。S2E2「クリームパイ」ではチャックが一人でピアノを弾いていましたが、楽譜にはレベッカの名前が書いてありました。チャックの元妻レベッカはチェロ奏者でなくバイオリニストですが、過去、一緒に暮らしていた頃二人で演奏していたのかも?いずれにせよ、チャックにとって思い出深い曲なんでしょうね。

S2E2「クリームパイ」より。楽譜の右上に「レベッカ・ボイス」と書いてある。旧姓ってことはもともとレベッカが結婚前から好きだった曲…とか??
ピアノを弾くチャックのうしろには幼い頃のチャックとジミーの写真が。

もともと「弟と妻の禁断の恋」を描いたオペラのために書かれたもの

作曲者のフォーレは「ペレアスとメリザンド」というオペラのためにこの曲を書いたそうなんですが、このオペラ、ある王太子の弟と妻の禁断の恋を描いたもの

シーズン2の頃、「ベター・コール・ソウル」の放送局AMCが公開していた「Story Sync(毎週本国での「ソウル」放映後に更新されていたトリビア集のようなもの)」にも、そのことが書かれていたようです。

“Sicilienne” by Gabriel Faure (1893) was commissioned for the opera Pelleas and Melisande, which tells the story of a man who discovers that his wife is in love with his brother.妻が自分の弟と恋に落ちていることを知る男を描いたオペラ『ペレアスとメリザンド』のために書かれた
via Steve Hoffman Music Forums (元の「Story Sync」は現在見られなくなっている模様)

S2E5「レベッカ」の冒頭に、レベッカとジミーが初めて会うシーンがありました。レベッカがジミーのジョークに大笑いし、楽しんでいるのを見たチャックは自分もジョークを言ってみますが、全くの不発に終わるという、スゴいかわいそうなシーンでした。あの頃からチャックはずーーーーっと「レベッカは自分よりジミーのほうが好きなのでは?」という思いを抱いていたのかもしれません。とうさんもかあさんも、優秀な自分よりあんな「ずる賢い、人を操るのがうまい」ジミーのほうが好きだった。レベッカお前もか、と。

ジミーに嫉妬し続けて自滅してしまったチャック。考えてみたらホント可哀そうな人です。素直に嫉妬心を表せるような人だったら、お葬式でレベッカ以外の人も泣いてくれたかもしれません。自分が招いたこととは言え、なんというかこう、暗澹たる気分になりました…。

沢山の人が来ているものの、泣いているのはレベッカ一人。制作陣の残酷さよ…。