ブレイキング・バッドにも出ていた「あの人」の出演は極秘扱いだった

「ブレイキング・バッド」に出ていた人物の誰がいつ登場するかも「ベター・コール・ソウル」の楽しみのひとつですが、シーズン1の最初に「あの人」が出演することは放映されるまで厳重に伏せられていました。

ベター・コール・ソウル」エピソード2時点でのネタバレおよび「ブレイキング・バッド」シーズン3時点のネタバレにもなっています。未見の方は注意!

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トゥコさーーーーん! © AMC

そう、レイモンド・クルス(Raymond Cruz)さん演じるトゥコ・サラマンカです。エピソード1「駆け出し」のラスト数秒でまさかのサプライズ。放送直後、Twitterはじめインターネットは 熱狂的な盛り上がりをみせたようです。

私の場合、アメリカで放映されてからNetflixジャパンで公開されるまで半年以上あったので、つい我慢できずに海外のニュース記事とか読んでしまってトゥコさん登場も知ってたんですが、全然知らないで見たらエピソード1のラストなんて絶叫モノだったろうなあと羨ましく思います(知ってても声出たけどw)。

傘に隠れたり車の後ろに伏せたり…秘密を守るため涙ぐましい努力をしていた

これだけの「大物」キャラクターの登場がよくぞ放映までリークされなかったものだと感心しますが、レイモンド・クルスもスタッフも、秘密を守るのに並々ならぬ努力をしていたようです。

クルスは「出演することは誰にも話さないように」と言われていたのはもちろんのこと、ホテルにも偽名で泊まり、撮影現場に行くにも傘に隠れたりバンの後ろに寝転がったりと、目撃されないよう涙ぐましい努力をしていたそうで「まるで証人保護プログラムでも受けているみたいだった」と言っています。「誰も俺がここにいることは知らなくて、地球から消え去ったみたいだったよ!」

奥さんにも絶対に秘密を漏らさないよう誓ってもらったようですが、奥さんは「とても不満そうだった」とのこと。奥さんはもともとトゥコというキャラクターが大嫌いだそうで、「ブレイキング・バッド」でトゥコを演じていた頃は「そばに寄らないで」という感じだったとか。

スタッフは「トゥコ」でなく「ミホ」と呼んでいた

また、エピソード2「トゥコ」の監督をしたミッシェル・マクラーレン(Michelle MacLaren)も撮影中のこんなエピソードを語っています。

ファンがロケ地に撮影を見ようと集ってくるので、トゥコが目撃されないよう視界を遮ってトラックを停めたりするんですが、それでも演技に関して「トゥコ!もっと激しく!」などと声を掛ける必要がでてきます。けれど、それを聞かれてはいけない。そこで終始トゥコのことを「ミホ」と呼んでいたのだそうです。「ミホ = Mijo」は英語でいうとMy son(私の息子)。「あんな危険な悪いヤツをMijoって呼ぶのはホントに可笑しかった」とインタビューに答えて笑っていました。

それにしてもエピソード2の邦題「トゥコ」はネタバレすぎですね…。

出演を打診された時はフクザツな心境だった

レイモンド・クルス曰く、トゥコというキャラクターは、演じるのに大変なエネルギーが要るそうです。今回出演を打診された時も「一も二もなく承諾した!」…というわけではなく「もう一度あの役を演りたいかどうか自分でも本当にわからない。あのキャラは演じるのがすごく難しいし…」と逡巡したとか。素人なので演技のことはサッパリですが、トゥコを演じていかに消耗するか、なんとなく想像はつきます。

また、今回トゥコを演じるにあたって製作者ヴィンス・ギリガンと共通認識として話し合ったのは、この時点では「ブレイキング・バッド」の頃に比べてまだトゥコ自身がそれほど深くドラッグに関わっていないということだそうです。確かに「ブレイキング〜」に比べるとトゥコはまだ他人の意見に耳を貸す余裕がありますし、ノー・ドーズに「口を挟むな」と怒るときもまだ冷静さを保っています。が、「ブレイキング・バッド」の時点ではトゥコはメスにどっぷりハマっていて、それがブルー・メスでさらにハイになって物の見方も変わってしまい、結果的に…ということのようです。

レイモンド・クルスは「Biznatch」の意味を知らなかった

ちなみにスケボーブラザーズがトゥコのおばあちゃんを侮辱して言った「Biznatch」ですが、レイモンド・クルス自身はそれがどういう意味か知らなかったそうです(なんとなく察したそうですが)。吹替では場面によって「イカれたババア(crazy old biznatch)」とか「糞ガキが!」になってましたが、要は「B**ch」のスラングですよね。でもそれほど一般的じゃないんでしょうか?詳しい人教えてプリーズ!

今後のシーズンでトゥコさん再登場があるかどうかはまだ明かされていませんが、ぜひまた登場してほしいですね。