S2E7「風船人形」の冒頭、ジミーの父親の店でのシーンがありますが、店に置かれている雑誌は全て、1973年の夏に発行されたもののようです。

エピソード放送後、早速ファンの何人かが画面に映っている雑誌を調べ、いくつかの雑誌が1973年8月発行のものだと特定したようです。「ベター・コール・ソウル」の劇中では2002年〜3年、ジミーは40歳前後のはずなので、1973年となると約30年前、ざっくりジミーが10歳になるかならないかくらいの頃で、計算は合いますね。
Reddit他でいくつかの雑誌が特定されていましたが、何を思ったか「よーしどうせなら全部見つけちゃうぞー」と思って私も探してみました。Google先生サマサマです。














でも流石に全部は無理でした…。棚の下の方にある雑誌「KICK」とか「KARATE」とかすごく見つかりやすそうなのに…。というか、途中で「私何やってるんだろう…」ってなって諦めました。
見つけられたのは18冊です(※(14)の雑誌はシーンによって「TIME」だったり「Gourmet」だったり入れ替わっています)。

ほとんどが7月か8月、特に8月発行のものが多く、ひとつ発行日が9月の雑誌がありましたが雑誌の発行日は1ヶ月先だったりするので、1973年8月の出来事で間違いないと思います。
Dating the flashback of Jimmy in his father’s store in Cicero | RedditCold Open: The Playboy that young Jimmy is eyeballin in the cold open is from August, 1973 | Heisenberg Chronicles
雑誌「MAD」のキャラクターが…

上の(9)の雑誌「MAD」はアメリカでは現在も人気の風刺漫画雑誌だそうですが、この雑誌のマスコットキャラクターの名前はアルフレッド・E・ニューマン(Alfred E. Neuman)。
ジミーが派手派手スーツに身を包んで初めてD&Mに現れたシーンで、挨拶している葬儀社の男性の名前もアル・ニューマンでした。
アメリカでは「MAD」のアル・ニューマンは有名人だそうなので、オープニングで「MAD」が映ったあとのアル・ニューマン登場は「クスッ」とくるシーンだったようです。
“Totally MAD” Excerpt: Who is Alfred E. Neuman? | Mad MagazineI love how they hover over a Mad magazine in the teaser and then the first client Jimmy meets with after the “makeover” is named Al Newman. | Reddit
このシーンはもともとシーズン1で使われるはずだった
2016年3月に開催されたPaleyFestで、「ベター・コール・ソウル」製作者のピーター・グールドが「シーズン1の時に撮ったけれど使われなかったすごくいいシーンがあるんだけど、近いうちに観られるよ」と発言していましたが、インサイダー・ポッドキャストによると、それがこのジミーの父親の店でのシーンだったようです。グールド曰く「覚えてる限り(撮ったシーンを予定とは違うエピソードで使うのは)初めて」とのこと。
ポッドキャストでは、ポストプロダクション・プロデューサーがこのシーンに映っている商品や雑誌の全てについて各社に使用許可を取ったことも明かされています。このシーンが陽の目を見て、一番嬉しいのはそのプロデューサーさんかもしれませんね。
【UPDATE】 「ベター・コール・ソウル」で何度か脚本・ディレクターを務めているトーマス・シュノーズ氏のツイートによると、このシーンはもともとS1E9「ピメント」で使われる予定だったようです。
Better Call Saul Insider Podcast – 2×07 – Inflatable – Mike Bearmantraut | YoutubeBetter Call Saul creators on nixed Breaking Bad cameo, never-seen season 1 scene to air