「ベター・コール・ソウル」S4E5「危ない橋」のオープニングで「ブレイキング・バッド」後のジミー(ジーン)の運命に関わりそうな「謎」がいくつか出てきたため、Reddit界隈をはじめ、あちこちで議論を呼んでいます。
「謎」だけに今のところ「これが回答だ!」と言えるものはなにもなかったりするんですが、以下、わかる範囲でまとめてみましたので、よかったらお付き合いください。
以下「ベター・コール・ソウル」S4E5までと「ブレイキング・バッド」のネタバレあり。未見の方は注意!

Table of Contents
箱の中身は何?

ソウル(ジミー)は事務所の壁を破ってある箱を取り出し、大事そうにキャリーバッグにしまっていました。
あの箱の中身は一体何だったんでしょうか。
実はこの箱、S1E1「駆け出し」冒頭、ジーン(ジミー)がビデオを入れていた箱と同じものだそうです。Entertainment Weeklyのインタビューでジミー役のボブ・オデンカークが「同じ箱」だと認めていました。
「駆け出し」ではジーンは自宅のクローゼットにこの箱を隠していて、「ソウル・グッドマン」のCMが入ったビデオテープを取り出して一人観ていました。この時映った箱の中身をよーく見ると、写真が何枚か、パナマ共和国のパスポート、なぜかペソ紙幣も入っています(パナマの通貨は米ドルらしいですが)。
バンドエイドの缶はS3E8「転倒」の回想シーンで、ジミーが友人マルコと一緒に父親の店に忍び込んで、屋根裏から取り出したものです。幼いジミーが珍しいコインを集めて入れていた、あの缶ですね。
↓箱の中身。クリックで拡大できます。

他にも古い小さな箱のようなものが入っています。これが何なのかはわからないので完全に私の推測なんですが、マルコの指輪が入っているんじゃないかと…。ソウルは「ブレイキング・バッド」で”人消し屋”のところに行った時でさえマルコの指輪を着けていたんですが、ジーンのシーンでは指輪をしていないので、ここにしまってあるんじゃないかと思っています。
また、おそらくこの箱はソウルが事務所に入居した頃からずっーと壁の後ろにあったので、本エピソードでソウルが壁から箱を取り出した時点では、まだジーンが観ていたビデオテープは入っていなかったと思います。ソウルがアルバカーキを去ってから(ジーンになってから)箱に入れたんじゃないでしょうか。

(余談ですが、AMCの「Story Sync」によると、シーズン1でジミーがケトルマン夫妻から受け取った賄賂を隠していたのも、同じ箱のようです。箱頑丈すぎぃ!)
ビデオとバンドエイド以外はジミーにとってどういう意味があるのかわからないので、あくまで私の推測ですが、この箱にはジミーにとって大切なもの、「何かあってもこれだけは持って逃げる」というものを入れてあったんじゃないでしょうか。壁の後ろに隠していたのは、他の誰にも中身を見られたくなかったからなのかも…。
パスポートやペソ紙幣についても、今後のエピソードで明らかになるのかもしれません。
フランチェスカに渡した名刺は誰のもの?

ジミーはフランチェスカに警察が来たら「弁護士と話せ」と言うよう伝え、「ジミーの紹介だと言え」と言いながら、彼女にある名刺を渡していました。
この名刺、一体誰の名刺なんでしょうか?
「Tell them Jimmy sent you」と言ってるので、名刺の主が男性なのか女性なのかも不明です。私は最初「おっ、キムかな?」と思ったんですが、よくよく考えたらフランチェスカはキムのことを知っているので「ジミーの紹介」という必要はないような。
Redditでは「ジミーがフランチェスカに渡したのは“人消し屋”の名刺だ」と言ってる人も少なからずいましたが、「警察が来たら」と言っているのに”人消し屋”の名刺を渡すのは不自然ですし、フランチェスカに”人消し屋”に頼む時の注意事項(掃除機のフィルターのモデル番号を伝えること)を教えていないので、可能性は低そうです。
会話の流れから名刺の主は弁護士の可能性が高そうですが、ではキムの他に「ジミーの紹介」で動いてくれそうな弁護士といえば…ハワードさんじゃないでしょうか。
もちろんキムの可能性も捨てきれませんし、今後登場するキャラクターの可能性も否めませんが、Redditでも「ハワードじゃないか?」という声が多いようです。シーズン4ではなかなか辛い目に遭っているハワードさんですが、願わくば「ブレイキング・バッド」後も元気で弁護士をやっていてほしい…。
ちなみにキム役のレイ・シーホーンとハワード役のパトリック・ファビアンは、「ベター・コール・ソウル」の新しい台本を受け取るたびに急いで全部確認して、電話で「私たち死んでない!」と喜びあうそうですw
(※上の文章はS4E6「ピニャータ」を観る前に書いてたんですが、E6でキムの可能性が上がったかも…?)
11月12日午後3時に何が起こる??
ジミーとフランチェスカの会話によると11月12日に何かあるようですが…。
これほんと…何なんでしょうね???
ジミー:11月12日、午後3時だぞ
フランチェスカ:ちゃんと行くけど電話が鳴らなかったら帰るから
ジミー:大丈夫、必ず鳴る
フランチェスカに「どこかに」行ってもらい(たぶんどこかの公衆電話?)、そこに「誰かから」電話がかかってくる…という約束のようですが、この会話だけではジミーが自分でフランチェスカに電話するのか、他の誰かからかかってくるのかもわかりません。ただ、自分がかけるなら「必ず電話する」とかになると思うんですが「必ず鳴る」と言ってるので、他の第三者かも?ジミーが「必ず」と言えるほど信頼している第三者と言えばキムくらいしか思い浮かびませんが…。うーん…。
また、この「11月12日」が”シナボンのジーン”より前なのか後なのかも不明です。ただ、私は「後」の可能性が高いと思っています。以前別の記事に書いたように、ジーンが出てくるシーンは「ブレイキング・バッド」最終話からあまり時間が経っていない…どころか、最終話より前の可能性もあるので、この会話から”シナボンのジーン”までの期間もそれほど経っていない気がするからです。
さらに、ジーンの登場シーンではいつも雪が降っていますし、S2E1のジーンのシーンで流れていたラジオの内容から2010年10月21日だという推測もあるので、この「11月12日」はもうすぐそこなのかもしれません。


以下、この「謎」には直接関係ないかもなんですが…。「ブレイキング・バッド」の最終話はウォルターの誕生日(9月7日)のはずなのに、彼がニューハンプシャーを去る時、結構深めの雪が積もっているんですよね。これについては「ブレイキング・バッド」の放送当時からあれこれ議論になっていたようです。単なるミスなのか、そもそもウォルターの誕生日が9月ではないのか…(ウォルターの誕生日はスカイラーが持っている離婚届に書いてあるのがチラッと映るだけ)。未だ正解は出てないようですが、この「11月12日」で何かわかるかもしれません。
このオープニングについての海外の反応や撮影の裏話はこちら↓
関連トリビア:「ベター・コール・ソウル」初の「ブレイキング・バッド」シーンはデジタルでなくフィルムで撮影された